只見線が開通して20日。今日は10月20日です。
先日、朝7時の始発の列車にあわせて只見駅に行くと、降りてこられる方がいて、どこに行って良いか、分からないというお客様に出会いました。
両親と子どもを列車に乗せて追いかける朝だったので、お客様とお話しました。
・どこもお店が空いていない(朝7時だとどこもお店が開いていません)
・どこに行ったら分からない(駅にパンフレットがありますが、駅前での過ごし方は書いていない)
・9時半の小出行きで帰る(滞在時間は2時間半!)
クーラーボックスのようなものを持っていたので、朝ごはんはおそらく持参していたようですが、只見駅の待合室以外に休む場もない、只見駅前。
これから冬至に向かってどんどんと夜明けが遅くなり、朝は靄に包まれている只見駅前。しかも気温が10度前後なので結構寒い。
駅前のタクシーに電話するにしてもどこに行っていいか分からない。
よくわかります。そしてごめんなさい。
私がご案内したのは以下の通り。(早朝であることを考慮して)
・駅前のお店は9時にオープンします。(ここでお土産や地元の農家さんの野菜が買えたりします)
・駅の裏の滝神社、三石神社は早朝は控えたほうがよい(とてもきれいでおすすめなのですが、山なので朝や夕方はクマとの遭遇も十分あり得るため、気軽におすすめはしません)
・只見駅からまっすぐ国道289号を歩いていくと800mほどで青い橋に出るので、そこまで散歩していくと大きな只見川が観られます。途中東邦銀行の後ろにはSLが保存されていて、手作りの案山子がお出迎えしてくれます。
・7時半から8時頃に地元のパン屋さんがオープンします(三石屋さんは地元で長年続く素朴なパン屋さんでお菓子屋さん)
・只見川のあたりに行くと、たいてい8時頃には靄が消え始め、きれいな山の景色が観られます。
いずれもお客様が望んだ案内ではないと思いますが、せっかく只見線で只見町まで来たいと思って新潟県から来てくださったお客様。実は2組いらしたのですが、どちらも新潟県で魚沼市と上越市から。朝早く出かけて只見線に乗りに来てくださいました。
先日放送されたNHKBSプレミアム「新日本風土記」を見て思わず只見線に乗りに来てくださったそうです。
只見町は1日で回り切れないほどの広さで様々な施設や名所があり、滞在してゆっくり過ごしてほしいとお伝えしていますが、一方で1時間、2時間の滞在でも楽しめるようなものが只見駅前にすぐにあるわけではないのも事実。
少ししかいられないお客様にも少しでも次の只見町へ来るきっかけとなる出会いがあるように、私たちも取り組んでいかなくてはいけないと思います。
ただ、駅の回りに何もなさそうですが、1つだけ、只見町の人も奥会津の人皆さんそうですが、困っているときに気軽に話しかけて色々聞ける人がいるということです。
旅先での1番の思い出は、美味しいものや美しい景色もあると思いますが、私は何より人との出会いだと思います。いい人も変わった人も困った人とも出会うと思いますが、その土地の人と出会えるのが旅のだいご味だと思います。
只見線が1日3往復しかない現状、只見線の本数を増やすことは簡単ではありません。都会と違って便利なものを数えるより、大変だったことや不足しているものを見つける方が簡単です。
せっかく来られるのであれば、事前に行きたいところを見つけ、少しでも楽しい旅にしてほしいと思います。また来たくなるような目的地をリサーチするのもいいかもしれません。
何より只見線がつながったから乗ってみようかな、と思ってくださる人が大勢いることがとても嬉しいです。本当にありがとうございます。
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